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2026年10月17日

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介護・介護保険のイメージ

立ちくらみ・ふらつきはなぜ起きる?高齢者の「起立性低血圧」と転倒予防をわかりやすく解説

床や椅子から急に立ち上がったとき、目の前が暗くなってクラッとする。数秒で治まるので「年のせい」と放っておいませんか。この立ちくらみは、医学的には起立性低血圧(きりつせいていけつあつ)と呼ばれる、血圧の変化によるものです。高齢の方に多く、そのまま倒れて骨折という事故にもつながります。この記事では、起きる仕組みと、今日からできる立ち上がり方・生活の工夫をわかりやすく説明します。

起立性低血圧とは|「立ち上がると血圧が下がる」状態

立っているとき、私たちの体は重力で血液が下のほう(脚やお腹)にたまります。すると体は、血管を締めて、心臓を少し速く動かして、頭に血が届くように調整しています。

ところが、この調整の反応が遅くなると、立ち上がった瞬間に頭の血圧が下がり、フラッとします。これが起立性低血圧です。厚生労働省の研究班などの資料では、立ち上がってから3分以内に、上の血圧(収縮期血圧)が20mmHg以上下がる、または下の血圧(拡張期血圧)が10mmHg以上下がる場合を起立性低血圧と呼んでいます。

主な症状
・立ち上がったときにクラッとする・目の前が暗くなる
・ふらつく・めまいがする
・肩がこる・後頭部が重い(立ちっぱなしで悪化)
・ひどいときは失神して倒れる

高齢者に多い5つの原因

加齢そのものだけでも起こりますが、次のような原因が重なっていることが少なくありません。

原因内容
加齢による変化血管や神経の調整が遅くなる。脱水になりやすい
血圧の薬降圧剤(血圧を下げる薬)や利尿剤(水分を出す薬)で下がりすぎる
薬の飲み合わせ前立腺の薬、抗うつ薬、睡眠薬などでも起こる
食事・脱水食事量が少ない、水分不足、アルコール、熱い風呂
病気糖尿病・パーキンソン病などで神経の働きが落ちる

とくに朝起きたときと食後は血圧が下がりやすい時間帯です。夜中にトイレへ立つときも注意が必要です。

いちばん怖いのは「転倒」

立ちくらみで倒れると、頭を打つ・手首や太ももの骨を折る事故につながります。骨粗しょう症の方はちょっとした転倒でも骨折しやすく、骨折すると入院・寝たきりになる危険が高まります。「ふらつくけど倒れたことはない」という段階で対策を始めるのが大切です。

今日からできる3つの対策

1. 立ち上がり方をゆっくりに

急に立ち上がらないことが最大の対策です。「30秒ルール」を覚えてください。

30秒ルール
① ベッドや布団で3〜5回、足首を回す(ふくらはぎのポンプを動かす)
② ゆっくり上半身を起こし、30秒待つ
③ そのまま座って30秒待つ
④ ゆっくり立ち上がる。手すりや家具に手を添えてよい

トイレの夜間も同じです。寝ぼけたまま急に立たないこと。足元を照らす小さな常夜灯(じょうやとう=一晩中つけておく小さな明かり)があると安全です。

2. 水分と食事を整える

3. 住まいに手すりと明かりを

📌 手すりの設置は介護保険の「住宅改修」が使えることがあります
要支援・要介護の認定を受けている方は、手すりの取り付けなど住宅改修に最大20万円まで(自己負担は1〜3割)の給付が受けられます。金額や対象は自治体・ケアマネジャーの確認が必要です。まずは担当のケアマネジャーに相談しましょう。

気をつけたいのは「血圧の薬」との関係

血圧の薬を飲んでいる方は、立ちくらみが薬の効きすぎのサインであることがあります。ただし、自分の判断で薬をやめたり量を変えたりしてはいけません。血圧が上がりすぎると、脳卒中や心筋梗塞の危険が増します。

受診のときに次のことを伝えましょう。

📌 こんなときは、早めに医療機関へ
・意識を失って倒れた、倒れて頭を打った
・立ちくらみが急に増えた・強くなった
・胸の痛み、動悸(どうき=心臓がドキドキする感じ)、息苦しさを伴う
・ろれつが回らない、手が動かない(脳卒中のサインの可能性)
・便が黒い、血を吐いた(出血の可能性)

まとめ

「年のせい」で済ませず、環境を少し整えるだけでも転倒の危険は減らせます。まずは今日、立つ前に30秒だけ待つことから始めてみましょう。

📌 医療に関する内容です
この記事は一般的な情報をお伝えするものです。症状の判断や治療、薬の調整については、必ずかかりつけの医師や薬剤師など専門家に相談してください。
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