← シニアの知恵袋 トップに戻る

2026-10-13

⏱ この記事は約6分で読めます

介護のイメージ

介護休暇と介護休業の違いとは?仕事を続けながら家族を介護する制度をわかりやすく解説

「親の介護のために、仕事を辞めなければならないのかしら」——そんな不安を抱えているご家族は少なくありません。実は、家族の介護をしながら仕事を続けるための制度が、法律でしっかり用意されています。代表的なものが介護休暇(かいごきゅうか)と介護休業(かいごきゅうぎょう)です。この2つは名前が似ていますが、使える日数も、もらえるお金もまったく違います。この記事では、それぞれの違いと使い方をやさしくご説明します。

まず結論:この2つはこう違います

くらべる点介護休暇介護休業
休める期間1年に5日まで
(対象家族が2人以上なら10日)
対象家族1人につき
通算93日まで
取り方1日単位・時間単位も可まとまった期間(3回まで分割可)
給付金(お金)なしあり(休業前賃金の約67%)
申請当日の申出も可能開始予定日の2週間前まで
使いどころ通院の付き添い、単発の用事施設探し、介護体制づくり

簡単に言えば、「1日だけ」「半日だけ」なら介護休暇、「しばらく続けて休む」なら介護休業です。介護休暇は給付金が出ませんが、その場で取りやすいのが特徴です。

介護休暇とは?「急な用事」に使える短い休み

介護休暇は、要介護状態(ようかいごじょうたい)のご家族の世話をするための休みです。「要介護状態」とは、けがや病気、体や心の障害によって、2週間以上にわたって常に介護が必要な状態をいいます。

1年に5日まで、家族が2人以上いれば10日まで取れます。1時間単位で取ることもできるので、病院の付き添いで午前中だけ抜ける、といった使い方ができます。当日の申出でも認められる場合が多いのも助かる点です。

📌 給付金はありません
介護休暇は法律で認められた休みですが、雇用保険からの給付金はありません。休んでいる間の給与は、原則として無給です(会社の規定によっては有給になることもあります)。就業規則を確認してみましょう。

介護休業とは?「まとまった期間」休める制度

介護休業は、対象家族1人につき通算93日まで、3回を上限に分割して取れる休業です。介護保険のサービスを探す、施設の見学に行く、引っ越しや家の改修をするなど、「介護体制を整えるための準備期間」と考えるとわかりやすいでしょう。

この93日は年度が変わっても増えません。対象家族1人ごとの「通算」なので、使い切るとそれ以上は取れません。対象になる家族は次のとおりです。

叔父・叔母やいとこは対象に含まれません。また、介護保険の要介護認定を受けていなくても、医師の診断などで「2週間以上常時介護が必要」と認められれば利用できます。ここは誤解されやすいところです。

介護休業給付金はいくらもらえる?

雇用保険に入っている方(パート・アルバイトも含みます)は、介護休業の期間中、介護休業給付金を受け取れます。金額の計算は次のとおりです。

💡 計算式
休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 67%
「賃金日額」は、休業開始前6か月の給与(残業代・通勤手当は含む、賞与は除く)を180で割った金額です。

月給30万円の方なら、1か月あたり約20万1千円、93日分では約62万3千円がめやすになります。ただし上限と下限があり、2026年8月1日から2027年7月31日までは次の額が適用されています。

項目金額
賃金月額の上限546,600円
1か月の支給上限額366,222円
賃金月額の下限96,090円

月給が54万円を超える方は、支給額が上限で打ち止めになります。これらの額は毎年8月1日に見直しられるので、申請するときはハローワークの最新の案内で確認してください。

📌 育児休業とちがって、社会保険料は免除されません
介護休業給付金は非課税ですが、休業中も健康保険料・厚生年金保険料は免除されず、支払いが続きます。住民税もかかります。そのため、実際の手取りは67%より少なくなります。また、給付金は休業が終わってから申請する仕組みなので、休業中の生活費は一時的に自分の資金でまかなう必要があります。

申請の流れと注意点

  1. 会社に申し出る:介護休業は、原則として開始予定日の2週間前までに、書面などで会社に申し出ます。介護休暇は当日でも認められる場合が多いです。
  2. 会社が書類を用意する:会社が「賃金月額証明書」などを用意し、ハローワークへ提出します。
  3. 本人が申請する:支給申請書は、休業が終わるたびに提出します。
  4. 振り込み:支給が決まってから、おおむね1週間ほどで指定口座に振り込まれます。

申請期限は休業終了日の翌日から2か月後の月末です。ただし、そこを過ぎても2年以内なら時効が来ていないため申請できるとされています。あきらめずにハローワークへ相談してみましょう。

「介護離職」を防ぐために

介護を理由に仕事を辞めてしまうことを介護離職といいます。収入が絶たれるだけでなく、介護そのものが孤立して重くなりがちです。次のような支えがあります。

なお、この記事でご紹介した制度は現役で働いている方向けのものです。すでに退職されていて再就職を考える場合や、ご本人の年金・介護保険の話とは別の制度になります。ご自身の立場でどれが使えるかは、ハローワークや地域包括支援センターで確かめてください。

📌 法律・制度の判断は専門家に相談を
この記事は一般的な情報をお伝えするものです。介護休暇・介護休業が使えるかどうか、給付金がいくらになるか、期間や日数の数え方は、雇用保険の加入状況や勤務先の就業規則、ご家族の状況によって一人ひとり異なります。実際の判断は、ハローワーク、社会保険労務士、勤務先の人事・総務、地域包括支援センターなどの専門窓口にご相談ください。医療・介護サービスについては、担当のケアマネジャーや主治医にご相談ください。

まとめ

「仕事を辞めるしかない」と決める前に、一度この2つの制度を思い出してください。ご家族が落ち着いて暮らせる時間を守ることにもつながります。

← トップページに戻る

🛒 おすすめ関連商品

パナソニック 歩行補助杖 ロフストランド
安定した歩行をサポート。軽量アルミ製
¥5,980
Amazonで見る →
介護用 滑り止めマット 玄関・浴室
転倒防止に。お風呂場や玄関で使える
¥1,480
Amazonで見る →

※ Amazon.co.jpの商品ページにリンクしています。購入すると当サイトに収益が発生します。