20261008
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高額療養費制度と限度額認定証の使い方|入院費の自己負担を抑える仕組み
入院や手術で医療費が高額になると、「いくら払うことになるのか」と不安になりますよね。日本には高額療養費(こうがくりょうようひ)制度という、1か月に払う医療費の上限を決めてくれる仕組みがあります。この記事では、その仕組みと、入院前に準備しておくと便利な「限度額適用認定証」の使い方を、わかりやすくご説明します。
高額療養費制度とは
高額療養費制度とは、同じ月(1日から末日まで)に医療機関の窓口で支払った自己負担額が、決められた上限額(自己負担限度額)を超えたとき、超えた分があとから戻ってくる制度です。医療保険(国民健康保険・後期高齢者医療制度など)に加入している方が対象になります。
ポイントは「1か月単位」で計算することです。同じ治療でも、月をまたぐと別々の計算になってしまうことがあります。
自己負担の上限額はいくら?
上限額は、年齢と所得によって変わります。70歳以上の方の主な区分は次のとおりです(2026年時点)。
- 住民税非課税世帯の方:外来は月8,000円、入院は月15,000円(さらに長期で高額になった場合は多数回該当で低くなります)
- 住民税が課税されている方(一般的な所得):外来は月18,000円、入院と外来を合わせて月57,600円
- 現役並みの所得がある方(課税所得690万円以上など):月252,600円+医療費が842,000円を超えた分の1%
70歳未満の方は、加入している健康保険の所得区分に応じて、おおむね月8万円前後〜25万円ほどが上限の目安になります。ご自分の正確な上限額は、加入している健康保険の窓口やマイナポータルで確認できます。
「限度額適用認定証」を入院前に用意しましょう
高額療養費制度は、いったん窓口で全額を支払ってから払い戻しを受けるのが原則です。しかし、入院のように金額が大きい場合は、まとまったお金を用意するのが大変ですよね。
そこで使うのが限度額適用認定証(げんどがくてきようにんていしょう)です。これを入院前に加入している健康保険から取り、医療機関の窓口に提出しておくと、支払いは最初から自己負担限度額までで済みます。立て替える必要がなくなります。
- 加入している健康保険(国民健康保険なら市区町村の窓口、後期高齢者医療制度なら広域連合の窓口)に申請する
- 「限度額適用認定証」が自宅に郵送される(数日〜2週間ほどかかることがあります)
- 入院先の医療機関の窓口に提示する
マイナ保険証(マイナンバーカードの健康保険証利用)を使っている方は、事前の登録により認定証がなくても同様の扱いを受けられる場合があります。詳しくは医療機関や保険の窓口で確認しましょう。
入院が決まったら、できるだけ早めに手続きをしましょう。認定証が間に合わないときは、いったん支払って後から高額療養費として申請することもできます。
払い戻しを受けるときの手続き
認定証を使わずに支払った場合は、診療を受けた月の翌月1日から2年間の間に、加入している健康保険に申請します。申請先は市区町村や年金事務所などです。医療機関の領収書、保険証、印鑑、振込先のわかるものを持参しましょう。3割負担でも、1つの医療機関で1か月に21,000円以上の自己負担があれば対象になります。
こんなときも使える仕組みがあります
- 世帯合算:同じ世帯の複数の人の医療費を合計して上限判定できる
- 多数回該当:過去12か月に3回以上上限に達した場合、4回目から上限が下がる
- 高額医療・高額介護合算療養費:医療費と介護保険の利用料を合算して負担を軽くする
また、年間の医療費が一定額を超えると、確定申告で医療費控除を受けられることもあります。入院費や通院費の領収書は、捨てずにまとめて保管しておきましょう。
この記事の内容は参考程度にご利用ください。制度の金額や手続きは変更されることがあります。実際の申請については、必ずご加入の健康保険の窓口や、市区町村の担当部署、専門家に確認してください。
まとめ
- 高額療養費制度は、1か月の医療費の自己負担に上限を設けてくれる仕組み
- 上限額は年齢と所得で決まり、70歳以上は区分ごとに定められている
- 入院前に「限度額適用認定証」を準備すると、窓口での支払いを上限までで抑えられる
- 領収書は医療費控除のためにも保管しておく
- わからないことは、加入している健康保険の窓口に相談する
入院は急に決まることもあります。日ごろから保険証の種類と申請先を確認しておくと、いざというときに安心です。