20260926
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介護保険の住宅改修とは?手すりの取り付けで最大20万円の補助が受けられる制度をわかりやすく解説
「家の中の段差につまずきそうで怖い」「お風呂やトイレに手すりがあれば安心なのに」と感じておられる方は多いのではないでしょうか。実は、介護保険には、自宅を安全にするための工事に補助が出る「住宅改修(じゅうたくかいしゅう)」という制度があります。この記事では、対象になる工事・もらえる金額・申請の流れを、専門用語に解説を添えてわかりやすく説明します。
住宅改修とは?介護保険で補助が出る制度
「住宅改修」とは、自宅の中を、暮らしやすく安全にするために工事をすることです。介護保険では、この工事にかかった費用の一部を「高齢者住宅改修費(こうれいしゃじゅうたくかいしゅうひ)」として支給してもらえます。
ポイントは、要介護認定または要支援認定を受けている方が対象になることです。「要介護認定」とは、介護保険のサービスを受けられるかどうかを判定する手続きのことです。認定には「要支援1・2」と「要介護1〜5」という段階があり、どの段階の方でもこの制度を使えます。
工事費の9割(1割負担の方)または8割(2割負担の方)、7割(3割負担の方)が支給され、生涯で最大20万円まで利用できます。たとえば10万円の工事なら、1割負担の方の自己負担は1万円で済みます。
対象になる工事は6種類
補助が受けられる工事は、次の6つに決められています。
1. 手すりの取り付け
廊下・階段・トイレ・浴室などに手すりを取り付ける工事です。つかまる場所があると、転倒を防げます。
2. 段差の解消
部屋や廊下の床の段差をなくしたり、浴室の出入り口の段差を小さくする工事です。つまずきを防ぎます。
3. 滑りの防止と床材の変更
浴室や玄関などの滑りやすい床を、滑りにくい材質に変える工事です。
4. 引き戸などへの扉の取り替え
開き戸を、車いすや歩行器でも通りやすい引き戸に変える工事です。
5. 洋式便器などへの便器の取り替え
和式便器を洋式便器に変える工事です。立ち座りがぐっと楽になります。
6. その他(上記に付帯する工事)
手すりを取り付けるために壁を補強するなど、上記の工事に伴って必要になる工事も対象になります。
この6種類に当てはまらない工事(例:浴室全体の入れ替え、キッチンの改修など)は対象外です。また、工事をする前に申請する必要があります。工事のあとでは支給されませんので、順番に気をつけてください。
補助を受けるための手順
1. ケアマネジャーに相談する
「ケアマネジャー」とは、介護の計画を立ててくれる専門家です。まずは担当のケアマネジャーに「住宅改修を考えている」と伝えましょう。要支援の方は、地域包括支援センターが窓口になります。
2. 事前に市区町村へ申請する
工事の内容を書いた書類(住宅改修費支給申請書)を、お住まいの市区町村に提出します。ケアマネジャーが書類づくりを手伝ってくれます。
3. 支給決定の通知を受けてから工事をする
申請が通ったら「支給決定通知」が届きます。この通知を受け取ってから工事を始めてください。先に工事をしてしまうと、補助が受けられなくなります。
4. 費用を支払い、支給を申請する
工事費をいったん自分で支払い、領収書や工事の写真を添えて支給申請をします。後から補助金が振り込まれます。「受領委任払い」という方法を使えば、はじめから自己負担分だけを支払うこともできます(市区町村によって対応が異なります)。
同じ種類の工事は一生に一度
住宅改修の補助は、同じ種類の工事ごとに、一生に一度だけという決まりがあります。たとえば、一度手すりを取り付けて補助を受けると、あとから別の部屋に手すりを付けても、同じ「手すり」の工事としては補助が受けられません。
また、引っ越しをすると、また20万円の枠を使えるというしくみになっています。介護の状態は変わっていくものですから、今必要な工事と将来必要な工事を、ケアマネジャーとよく相談してから決めることが大切です。
まとめ
- 介護保険の住宅改修は、自宅を安全にする工事に補助が出る制度
- 要介護・要支援の認定を受けている方が対象
- 手すりの取り付け・段差の解消など6種類の工事が対象
- 支給されるのは工事費の7〜9割、生涯で最大20万円まで
- 同じ種類の工事は一生に一度。引っ越すとまた使える
- 必ず「申請→支給決定→工事」の順で進めること
住宅改修の対象や手続きは、お住まいの市区町村や介護の状態によって変わります。ご自身だけで判断を進めるのではなく、担当のケアマネジャーや地域包括支援センター、お住まいの市区町村の窓口に相談してください。
手すりひとつで、毎日の暮らしの安心は大きく変わります。まずは身の回りの「危ないな」と感じる場所を書き出し、ケアマネジャーに相談することから始めてみてはいかがでしょうか。