20260923
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配偶者居住権とは?夫や妻が亡くなったあとも自宅に住み続けられる制度をわかりやすく解説
「夫が亡くなったけれど、この家にはずっと住み続けたい」とお考えの方は少なくありません。しかし、その家が相続財産として分割の対象になると、「子どもや親族と揉めたくない」と心配になることもあります。そこで役立つのが「配偶者居住権(はいくしゃきょじゅうけん)」という制度です。この記事では、配偶者居住権の仕組み・成立条件・メリットデメリット・相続税への影響を、専門用語に解説を添えてわかりやすく説明します。
配偶者居住権とは?基本を理解しよう
「配偶者居住権」とは、夫や妻が亡くなったあと、残された配偶者(遺された夫または妻)が、これまで住んでいた建物にそのまま住み続けることができる権利のことです。「配偶者」とは結婚している相手のこと、「居住権(きょじゅうけん)」とは「その家に住む権利」という意味です。
簡単に言うと、相続で家を他の人に分けることになっても、亡くなった方の夫または妻は、その家に住み続けることが認められるという制度です。「大切な住まいを守り、高齢になった配偶者の生活を安定させる」ために作られました。
どんなときに使える?成立の条件
配偶者居住権は、次のような条件がそろったときに認められます。
- 亡くなった方と婚姻関係にあったこと(法律上の結婚をしていたかどうかが基準になります)
- 亡くなった方の遺産(財産)に、住んでいた建物が含まれていること。賃貸の家ではなく、亡くなった方名義の家が対象です
- 相続の手続き(遺産分割協議や遺言など)で決められたこと。自動的に認められるわけではありません
つまり「住んでいた家を相続で誰かにもらわれても、自分はここに住み続けたい」というとき、相続人との話し合いで「配偶者居住権」という形にして残すことができます。
メリットとデメリットは?
・高齢になった配偶者が、慣れた自宅で安心して暮らし続けられる
・家を分割・売却しなくて済むため、相続でもめるのを防ぎやすい
・建物の評価額が下がるため、かかる相続税を抑えられる場合がある
⚠️ デメリット
・自分で建物を修繕する責任や、固定資産税などの税金の負担が生じる場合がある
・一度決めると、簡単にやめることができない場合がある
・複雑な手続きになることが多いので、知識が必要になる
相続税への影響は?
配偶者居住権を設定すると、建物の持ち分の一部を「配偶者が住む権利」として分けることになるため、相続税の計算上、建物全体の評価額は下がります。これは「建物を相続した人」の税負担を軽くする効果があります。ただし、税額や評価額の計算は複雑で、ケースによって結果が大きく変わります。
また、配偶者にはもともと「配偶者控除(配偶者の税額軽減)」と呼ばれる、1億6,000万円まで相続税がかからない制度もあるため、大きな家や資産がある場合を除き、多くのご家庭では相続税そのものがかからないケースがほとんどです。まずはご自身の家庭の状況を整理することが大切です。
まとめ
- 配偶者居住権とは、夫や妻が亡くなったあとも、残された配偶者が自宅に住み続けられる制度
- 自動的には認められず、相続の手続きで「配偶者居住権を設定する」と決める必要がある
- 高齢の配偶者の住まいを守り、相続でもめるのを防ぐ目的がある
- 相続税の評価額や手続きへの影響はケースによって異なる
- 法律や税金の手続きは複雑なので、司法書士・弁護士・税理士など専門家に相談することが大切
配偶者居住権や相続税の手続きは複雑で、間違えると思わぬ負担が生じることもあります。ご自身だけで判断する前に、法律・税金の専門家(司法書士・弁護士・税理士)に相談してください。
配偶者居住権は、長年住み慣れた家を守るための心強い制度です。ご自身の家庭に合うかを確認するためにも、まずはお近くの専門家や市区町村の無料相談窓口に相談してみてはいかがでしょうか。