20260912
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特別受益と寄与分とは?遺産分割の持ち戻し・加算の仕組みをわかりやすく解説
この記事では、遺産分割でよく揉(も)める「特別受益(とくべつしえき)」と「寄与分(きよぶん)」の仕組みをわかりやすく解説します。「生前に頭金をもらった子」「親の介護を一手に担った子」が遺産をどう分けるのか、具体例を交えて説明します。
相続を考える高齢者の方や、今まさに遺産分割を進めているご家族にお役立てください。
特別受益とは
特別受益とは、亡くなった方が生前に特定の相続人だけへ特別に贈った財産のことです。代表的なのは「住宅の購入資金や頭金の援助」「生前贈与」「結婚や子育てのための贈与」「遺贈(いぞう)」などが挙げられます。
特別受益があった場合、その分を一旦(いったん)遺産に「持ち戻して」から、全員で公平に分け直します。これを「持ち戻し(もちもどし)の制度」といいます。
遺産が預金1,000万円で、長男だけ生前に家の頭金500万円を援助してもらっていた場合。まず500万円を遺産に足して1,500万円として分割を考え、その後長男の受取分から500万円を差し引きます。こうして兄弟間の不公平をなくすのです。
寄与分とは
寄与分とは、相続人の一人が、亡くなった方の財産を増やしたり、維持したりすることに特別に貢献(こうけん)した場合に、その貢献分を遺産から追加で受け取れる制度です。
代表例は「長期間にわたって親の介護を担った」「亡くなった方の事業や家業を手伝って財産形成に貢献した」「無償で療養看護(りょうようかんご)をした」といったケースです。
寄与分を認めてもらうには、遺産分割協議で他の相続人の同意を得るか、調停や裁判で認められる必要があります。
認知症の父親を5年間、交代で介護し、施設に入れずに自宅で看護した長女がいる場合、その介護の貢献が「寄与分」として評価され、通常の相続分に上乗せして受け取れます。介護の内容や期間・自己負担額などを証拠として整理しておくと有利です。
持ち戻しの免除と注意点
生前贈与されたものは原則として持ち戻しの対象ですが、亡くなった方が「持ち戻しをしない」と意思表示していた場合は、持ち戻さずにその子が多く受け取れます。ただし、この免除(めんじょ)は遺言書などに明記される必要があります。
特別受益や寄与分の判断は複雑で、どの財産が対象になるか、いくらと評価するかは個別の事情によります。遺産分割を進める際は、必ず弁護士(べんごし)や司法書士(しほうしょし)などの専門家に相談してください。
まとめ
- 特別受益=特定の相続人だけが生前に受け取った財産。遺産に「持ち戻して」公平に分け直す
- 寄与分=相続人が財産形成や親の介護に貢献した場合、その分を追加で受け取れる
- 持ち戻しは「免除」の意思表示があれば対象外になることがある
- どちらも証拠や記録を残しておくことが大切
- 複雑な案件は弁護士や司法書士などの専門家へ相談を
この記事が、皆さまの相続準備と家族間の話し合いのお役に立てば幸いです。