膝の痛みの原因と対策|高齢者の変形性膝関節症をわかりやすく解説
2026年9月5日 | カテゴリ: 健康
「階段を上るときに膝が痛い」「正座ができなくなった」「立ち上がるときに膝がこわばる」——このようなお悩みをお持ちの方は、とても多いのではないでしょうか。高齢者の膝の痛みの多くは、変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)という病気が原因です。
この記事では、膝の痛みの主な原因と症状、自宅でできる対策、病院での治療法を、専門用語を解説しながらわかりやすくお伝えします。まずは正しく理解して、無理のない範囲で対策を始めましょう。
膝の痛みの主な原因|「変形性膝関節症」とは
変形性膝関節症とは、膝の関節を保護している軟骨(なんこつ)がすり減って、骨と骨がぶつかり合うことで痛みや腫れが出る病気です。加齢や体重の負担、O脚(おーきゃく)などが原因で、50歳以降の女性に特に多く見られます。
膝の痛みの原因は、変形性膝関節症以外にも次のようなものがあります。
- 関節リウマチ(かんせつりうまち):免疫の異常で関節に炎症が起こる病気。朝のこわばりが特徴
- 半月板損傷(はんげつばんそんしょう):膝の中のクッション役である半月板が傷つくこと
- 靭帯損傷(じんたいそんしょう):膝を支える靭帯が伸びたり切れたりすること
- 痛風(つうふう):尿酸が関節にたまって激しい痛みが出る病気
・階段の上り下りで膝が痛む
・立ち上がるときに膝がこわばる
・膝が腫れたり、熱を持ったりする
・正座やしゃがむことがつらくなった
・膝から「ミシミシ」「ゴリゴリ」と音がする
※痛みが続く場合は、早めに整形外科(せいけいげか)を受診しましょう。
自宅でできる膝の痛み対策|日常生活の工夫
膝の痛みを和らげるには、日常生活での工夫がとても大切です。無理をせず、できることから始めましょう。
- 体重をコントロールする:体重が1kg増えると、膝にかかる負担は約3〜4倍になると言われています。適正体重を保つことが膝の負担軽減につながります
- 階段は手すりを使う:手すりや壁に手を添えると、膝への負担が大きく減ります
- 椅子やベッドから立ち上がるときは手を使う:手で支えながらゆっくり立ち上がると、膝への衝撃を和らげられます
- 正座やしゃがみ込みを避ける:膝を深く曲げる姿勢は負担が大きいため、椅子に座る習慣をつけましょう
- 冷えを防ぐ:膝を冷やすと痛みが強くなることがあります。冬場は膝あてや温かい服装で保温しましょう
膝の痛みに効く運動|太ももの筋肉を鍛える
膝の痛みを予防・改善するには、膝を支える太ももの筋肉(大腿四頭筋・だいたいしとうきん)を鍛えることが効果的です。筋肉が膝を支えてくれるため、関節への負担が減ります。
自宅でできる簡単な運動をご紹介します。
- 太もも上げ運動:椅子に座り、片方の膝を伸ばして太ももを水平に上げ、5秒ほどキープしてゆっくり下ろします。左右10回ずつを目安に
- スクワット(浅め):椅子の前に立ち、お尻を椅子に軽くつける程度までゆっくりしゃがみます。膝がつま先より前に出ないように注意
- ウォーキング:痛みのない範囲で、無理のない速さで歩くことも膝の筋肉を保つのに役立ちます
痛みが強いときや膝が腫れているときは、無理に運動をせず安静にしましょう。運動中に痛みが強くなる場合はすぐに中止してください。運動を始める前に、かかりつけの医師や理学療法士(りがくりょうほうし)に相談することをおすすめします。
病院での治療法|整形外科でできること
自宅での対策で改善しない場合は、整形外科を受診しましょう。医師の診察とレントゲン検査で、膝の状態を正確に確認できます。主な治療法は次のとおりです。
- 薬物療法:痛み止めや炎症を抑える薬、軟骨のすり減りを抑える薬など
- ヒアルロン酸注射(ひあるろんさんちゅうしゃ):膝の関節に潤滑剤を注入して、動きを滑らかにする治療
- リハビリテーション:理学療法士の指導のもと、膝周りの筋肉を鍛える運動療法
- 手術:症状が重く、日常生活に支障が出る場合に検討される治療。人工関節(じんこうかんせつ)置換術などがあります
治療法は症状の程度や年齢、生活スタイルによって異なります。医師とよく相談して、自分に合った治療を選びましょう。
まとめ
高齢者の膝の痛みの多くは変形性膝関節症が原因で、加齢や体重の負担が関係しています。体重管理や日常生活の工夫、太ももの筋肉を鍛える運動で、膝への負担を減らすことができます。
痛みが続く場合は、我慢せずに整形外科を受診しましょう。早めに対処することで、症状の進行を防ぎ、快適な毎日を送ることができます。
膝の痛みの原因や治療法は人によって異なります。この記事の内容は一般的な情報であり、診断や治療を保証するものではありません。痛みが続く場合や症状が気になる場合は、必ず整形外科などの専門医にご相談ください。運動を始める前にも、医師や理学療法士に確認することをおすすめします。