「もしもし、私だけど…」と電話がかかってきて、お金を要求されたことはありませんか?近年、高齢者を狙った特殊詐欺(とくしゅさぎ)の被害が後を絶ちません。警察庁の発表によると、2025年の特殊詐欺の被害総額は約480億円にものぼり、その約7割が65歳以上の高齢者です。

この記事では、実際に多い詐欺の手口と、被害に遭わないための具体的な対策をわかりやすくまとめました。「自分は大丈夫」と思わずに、ぜひ最後までお読みください。

1. 今、多い特殊詐欺の手口

特殊詐欺にはさまざまな種類があります。代表的なものを紹介します。

① オレオレ詐欺

息子や孫などを装って電話をかけ、「会社のお金を使い込んでしまった」「交通事故を起こして示談金が必要」などと言ってお金をだまし取る手口です。最近では、最初に「もしもし、僕だけど」と名前を名乗らずに電話をかけてくるケースが増えています。

💡 ポイント
本当に家族でも、お金の話が出たら一度電話を切って、別の電話番号(登録してある番号)に掛け直して確認しましょう。

② 還付金詐欺(かんぷきんさぎ)

市区町村や年金事務所の職員を装い、「医療費の還付金があります」「年金の過払い金を返します」などと電話をかけ、ATM(現金自動預払機)に誘導してお金を振り込ませる手口です。ATMで「還付金」を受け取る手続きは絶対にありません。

⚠ 注意
「ATMで還付金が受け取れる」と言われたら、それは100%詐欺です。すぐに電話を切ってください。

③ 架空請求詐欺(かくうせいきゅうさぎ)

「未納の料金があります」「サイトの利用料金が未払いです」などと、身に覚えのない請求をしてくる手口です。はがきやメールで「訴訟を起こす」「財産を差し押さえる」などと脅すケースも多く、不安にさせてお金を支払わせようとします。

④ 投資詐欺・利殖勧誘(りしょくかんゆう)

「必ず儲かる」「元本保証」などと甘い言葉で投資を持ちかけ、お金をだまし取る手口です。「絶対に儲かる」という投資はありません。最近ではSNSやLINEを使った投資話も増えています。

2. 被害に遭わないための5つの対策

  1. 留守番電話を活用する — 自宅の電話は常に留守番電話に設定しましょう。詐欺の電話は相手の声が録音されるのを嫌がって切れることが多いです。知らない番号からの電話は出ないのが一番の対策です。
  2. お金の話が出たら必ず確認 — 電話や訪問でお金の話が出たら、必ず家族や警察に相談してから行動しましょう。一人で決断しないことが大切です。
  3. ATMでの携帯電話を使わせない — ATMで携帯電話を使いながら操作している高齢者を見かけたら、声をかけてあげてください。詐欺の犯人はATMの操作中も電話で指示を出し続けます。
  4. 個人情報を教えない — 電話や訪問で、氏名・住所・口座番号・暗証番号などを聞かれても絶対に教えないでください。役所や銀行が電話で暗証番号を聞くことはありません。
  5. 振り込め詐欺被害防止装置を検討する — 特殊詐欺対策の機能がついた電話機(自動録音・警告表示など)が市販されています。自治体によっては購入費用の補助制度もありますので、お住まいの市区町村に問い合わせてみましょう。

3. 家族ができること

高齢者の家族がいる方は、以下のような対策を一緒に行いましょう。

✅ 家族で確認しておきたいこと
  • 「お金の話が出たら、必ず家族に相談する」と日頃から約束しておく
  • 電話機に「特殊詐欺注意」のシールを貼る(自治体で配布している場合があります)
  • 定期的にニュースの詐欺手口を話題にして、最新情報を共有する
  • 緊急時の連絡先(警察・最寄りの交番)を電話のそばに貼っておく
  • 金融機関の高齢者見守りサービスに登録する(大口の引き出し時に家族に連絡がいく)

4. 被害に遭ってしまったら

万が一、詐欺の被害に遭ってしまった場合も、決して一人で悩まないでください。

【専門家への相談について】
この記事は一般的な情報を提供するものです。実際に詐欺被害に遭われた場合や、不安な点がある場合は、最寄りの警察署や消費生活センター(188番)にご相談ください。法律的な対応が必要な場合は、弁護士にご相談されることをおすすめします。