「そろそろ介護が必要になってきたけれど、施設にはどんな種類があるの?」「特養(とくよう)と有料老人ホームの違いがわからない」——そんなお悩みをお持ちのご本人やご家族の方に向けて、介護施設の種類と選び方をわかりやすくまとめました。

📌 この記事でわかること

1. 介護施設の4つの種類

一口に「介護施設」といっても、いくつかの種類があります。大きく分けると、次の4つが代表的な施設です。

施設の種類特徴月額費用の目安
特別養護老人ホーム(特養)要介護3以上が条件。費用が安く、終身利用できる約5〜10万円
有料老人ホーム民間の施設。サービスが充実しているが費用は高め約15〜30万円
グループホーム認知症の方が少人数で共同生活。家庭的な雰囲気約10〜18万円
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)自立〜軽度の介護向け。バリアフリーの賃貸住宅約10〜20万円

2. 特別養護老人ホーム(特養)とは

特別養護老人ホーム(略して「特養(とくよう)」)は、公的な介護施設です。市区町村が運営する社会福祉法人などが運営しています。

入居条件

費用の目安

月額の費用はおおむね5万円〜10万円程度です。介護保険の給付が受けられるため、民間の施設より安く利用できます。ただし、人気が高く、入居待ちの方が多いのが現状です。地域によっては待機期間が1年以上になることもあります。

特養のメリット・デメリット

メリット:費用が安い、終身利用できる(一度入居すれば基本的に退去する必要がない)、医療機関との連携がある

デメリット:入居待ちが長い、要介護3以上でないと入れない、個室が少ない施設もある

3. 有料老人ホームとは

有料老人ホームは、民間企業などが運営する施設です。サービス内容や設備が充実しているのが特徴ですが、その分費用も高くなります。

入居条件

費用の目安

月額15万円〜30万円程度が一般的です。入居金は数百万円〜数千万円と幅があります。最近は「入居金0円」の施設も増えていますが、その分月額費用が高くなる傾向があります。

有料老人ホームの種類

有料老人ホームには、さらに「介護付き」「住宅型」「健康型」の3種類があります。

4. グループホームとは

グループホーム(正式名称:認知症対応型共同生活介護)は、認知症の方が5〜9人の少人数で共同生活をする施設です。家庭的な雰囲気の中で、一人ひとりのペースを大切にしたケアが受けられます。

入居条件

費用の目安

月額10万円〜18万円程度です。家賃と食費、介護サービスの自己負担分が含まれます。

グループホームの特徴

少人数で生活するため、職員と入居者の距離が近く、一人ひとりの状態の変化に気づきやすいという利点があります。また、料理や掃除などの家事を入居者と職員が一緒に行うことで、できることを維持する「残存機能(ざんぞんきのう)」を活かしたケアが特徴です。

5. サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは

サービス付き高齢者向け住宅(略して「サ高住(さこうじゅう)」)は、バリアフリー構造の賃貸住宅です。介護施設というよりは「高齢者向けの安心な住まい」というイメージです。

入居条件

費用の目安

月額10万円〜20万円程度。家賃に加えて、生活支援サービス費(安否確認や見守りなど)がかかります。

サ高住の特徴

「住まい」が基本のため、自分のペースで生活できるのが魅力です。介護が必要になった場合は、外部の訪問介護サービスを利用します。特養や有料老人ホームと比べると自由度が高く、「自立した生活を続けたい」という方に向いています。

6. 施設の選び方のポイント

施設選びで迷ったときは、以下のポイントをチェックしてみてください。

① 現在の介護度と将来の変化を見越す

今は軽度でも、将来さらに介護が必要になる可能性を考えましょう。特養は要介護3以上でないと入れませんが、一度入れば終身利用できます。一方、サ高住は自立〜軽度向けで、介護が重くなると転居が必要になることもあります。

② 費用の総額を把握する

月額費用だけでなく、入居一時金、食費、医療費、おむつ代などのオプション費用も含めて総額を計算しましょう。年金収入と照らし合わせて、無理のない範囲かどうかを確認することが大切です。

③ 実際に見学に行く

パンフレットやホームページだけではわからないこともたくさんあります。実際に施設を訪れて、職員の対応食事の内容入居者の様子施設の清掃状態などを自分の目で確かめましょう。できれば複数の施設を比較することをおすすめします。

④ 地域包括支援センターに相談する

お住まいの市区町村にある地域包括支援センター(ちいきほうかつしえんセンター)では、介護施設の情報提供や相談を無料で行っています。「どこに相談したらいいかわからない」という方は、まずここに連絡してみましょう。

💡 地域包括支援センターの探し方

お住まいの市区町村の役所(高齢者福祉課)に電話するか、「地域包括支援センター + 市区町村名」で検索すると見つかります。

7. まとめ

介護施設にはそれぞれ特徴があり、入居条件や費用も大きく異なります。大切なのは、ご本人の状態や希望に合った施設を選ぶことです。

まずはお住まいの地域の地域包括支援センターやケアマネジャー(介護支援専門員)に相談してみましょう。専門家のアドバイスを受けながら、焦らずに施設選びを進めてください。

⚠️ 注意事項

この記事は一般的な情報を提供するものです。実際の入居条件や費用は施設や地域によって異なります。介護施設の選び方や手続きについては、必ずお住まいの市区町村の窓口や地域包括支援センター、専門のケアマネジャーにご相談ください。