2026-07-25
⏱ この記事は約5分で読めます
相続放棄の方法と期限|借金がある場合の相続の選び方
「親が亡くなったけど、借金があるかもしれない」「相続放棄ってどうやるの?」——相続には、財産だけでなく借金などの負債も含まれます。この記事では、借金がある場合の相続の選び方と、相続放棄の手続きについてわかりやすく解説します。
相続には3つの選択肢がある
相続が発生した場合、相続人には3つの選択肢があります。
| 選択肢 | 内容 | おすすめのケース |
|---|---|---|
| 単純承認 | すべての財産と負債を引き継ぐ | 借金がなく、財産が多い場合 |
| 相続放棄 | すべての財産と負債を引き継がない | 借金が財産より多い場合 |
| 限定承認 | 財産の範囲内で負債を引き継ぐ | 借金の有無や金額が不明な場合 |
相続放棄とは
相続放棄とは、亡くなった方のすべての財産と負債を引き継がないという選択です。借金が財産より多い場合に選ぶことが多いですが、財産があっても放棄することは可能です。
相続放棄のポイント
・プラスの財産もマイナスの財産もすべて放棄することになる
・最初から相続人ではなかったことになる
・放棄した場合は、次の順位の相続人に相続権が移る
・相続放棄をしても、生命保険金は受け取れる(受取人固有の権利のため)
・プラスの財産もマイナスの財産もすべて放棄することになる
・最初から相続人ではなかったことになる
・放棄した場合は、次の順位の相続人に相続権が移る
・相続放棄をしても、生命保険金は受け取れる(受取人固有の権利のため)
相続放棄の期限は3ヶ月
相続放棄には厳格な期限があります。
【重要】相続放棄の期限
相続の開始(亡くなったことを知った日)から3ヶ月以内に、家庭裁判所に申述する必要があります。この期限を過ぎると、原則として相続放棄はできなくなります。
相続の開始(亡くなったことを知った日)から3ヶ月以内に、家庭裁判所に申述する必要があります。この期限を過ぎると、原則として相続放棄はできなくなります。
ただし、以下のような場合は期限の延長が認められることがあります。
- 借金の全容を把握するのに時間がかかる場合
- 遠方に住んでいて手続きが遅れた場合
- 相続人が未成年や認知症などで判断能力が不十分な場合
期限に間に合いそうにない場合は、早めに家庭裁判所に相談しましょう。
相続放棄の手続きの流れ
ステップ1:相続財産を調査する
亡くなった方の財産(預貯金、不動産、有価証券など)と負債(借金、ローン、未払い金など)を調べます。借金の有無がわからない場合は、信用情報機関で調査することもできます。
亡くなった方の財産(預貯金、不動産、有価証券など)と負債(借金、ローン、未払い金など)を調べます。借金の有無がわからない場合は、信用情報機関で調査することもできます。
ステップ2:家庭裁判所に申述書を提出する
亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に、相続放棄の申述書を提出します。郵送でも提出できます。
亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に、相続放棄の申述書を提出します。郵送でも提出できます。
ステップ3:必要書類をそろえる
申述書のほかに、以下の書類が必要です。
・亡くなった方の戸籍謄本(出生から死亡までのすべて)
・相続人本人の戸籍謄本
・相続人本人の住民票
・収入印紙(800円分)
・連絡用の封筒(切手付き)
申述書のほかに、以下の書類が必要です。
・亡くなった方の戸籍謄本(出生から死亡までのすべて)
・相続人本人の戸籍謄本
・相続人本人の住民票
・収入印紙(800円分)
・連絡用の封筒(切手付き)
ステップ4:家庭裁判所の審査
提出された書類をもとに、家庭裁判所が審査します。問題がなければ、照会書が送られてくるので、必要事項を記入して返送します。
提出された書類をもとに、家庭裁判所が審査します。問題がなければ、照会書が送られてくるので、必要事項を記入して返送します。
ステップ5:受理される
審査が通ると、家庭裁判所から「相続放棄申述受理通知書」が届きます。これで相続放棄が完了です。
審査が通ると、家庭裁判所から「相続放棄申述受理通知書」が届きます。これで相続放棄が完了です。
相続放棄する際の注意点
やってはいけないこと
相続放棄を考えている場合、以下の行為をすると単純承認とみなされ、放棄できなくなることがあります。
- 相続財産を処分する:預貯金を引き出したり、家財道具を売却したりする
- 相続財産を隠蔽する:財産の存在を隠したり、使い込んだりする
- 相続財産を消費する:明らかに生活費の範囲を超えて財産を使う
特に注意!預貯金の引き出し
亡くなった方の預貯金を、葬儀費用や生活費として引き出す行為は、単純承認とみなされる可能性があります。どうしても必要な場合は、家庭裁判所に相談してからにしましょう。
亡くなった方の預貯金を、葬儀費用や生活費として引き出す行為は、単純承認とみなされる可能性があります。どうしても必要な場合は、家庭裁判所に相談してからにしましょう。
相続放棄しても支払うべきもの
相続放棄をしても、以下の費用は支払う必要があります。
- 葬儀費用:喪主として負担するもの
- お墓の管理費:墓地の名義人が自分自身の場合
- 仏壇や位牌の費用:宗教上の慣習として
限定承認という選択肢
借金があるかどうかわからない場合や、財産より借金が少ないことが確実でない場合は、限定承認という選択肢もあります。
- 財産の範囲内で借金を引き継ぐ方法
- 相続放棄と同じく3ヶ月以内に手続きが必要
- 相続人全員で行う必要がある
- 手続きが複雑で、家庭裁判所に財産目録を提出する必要がある
- 専門家(司法書士や弁護士)に依頼するのが一般的
専門家に相談するタイミング
以下のような場合は、司法書士や弁護士に相談することをおすすめします。
- 借金の金額や種類が多く、調査が難しい
- 相続人が複数いて、意見がまとまらない
- 限定承認を検討している
- 相続放棄の期限が迫っている
- 不動産や事業用の財産がある
まとめ
- 相続には単純承認・相続放棄・限定承認の3つの選択肢がある
- 相続放棄の期限は3ヶ月以内。過ぎると原則として放棄できない
- 相続放棄をすると最初から相続人ではなかったことになる
- 相続放棄を考えている間は、財産に手をつけないことが大切
- 借金の有無がわからない場合は、早めに調査を始めよう
- 複雑なケースでは専門家に相談するのが安心