2026-07-25
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年金の繰上げ受給と繰下げ受給、どっちが得?損益分岐点を徹底比較
「年金は早くもらいたいけど、減額されるのは嫌」「できるだけ多くもらいたいけど、いつまで待てばいいの?」——年金の受給開始時期に悩む方はとても多いです。
この記事では、繰上げ受給(60歳から)と繰下げ受給(70歳まで)の違いを、具体的な金額で比較しながら解説します。自分の状況に合ったベストな選択を見つける参考にしてください。
繰上げ受給とは?メリットとデメリット
繰上げ受給とは、65歳の受給開始年齢を待たずに、60歳から65歳の間で年金を受け取り始める制度です。
繰上げ受給のメリット
- 早くお金が手に入る:60歳から年金収入が得られるので、仕事をやめた後の生活費のあてになります
- 健康に不安がある方に安心:長生きできるかわからないという不安がある場合、早めに受け取る選択肢があります
- 働けなくなった場合の備え:病気やケガで働けなくなった場合の収入源になります
繰上げ受給のデメリット
- 一生減額される:1ヶ月早めるごとに0.4%ずつ減額。60歳から受給すると最大24%減額されます
- 一度決めたら取り消せない:繰上げ請求をした後で「やっぱりやめた」はできません
- 働きながらもらうと減額されることも:60歳から65歳までの間は、給与と年金の合計額によって年金が一部カットされる場合があります(在職老齢年金制度)
【具体例】
65歳から月10万円もらえる方が60歳から繰上げ受給した場合:
減額率 = 0.4% × 60ヶ月 = 24%
月額 = 10万円 × (1 - 0.24) = 76,000円
年間で約29万円の差が一生続きます。
65歳から月10万円もらえる方が60歳から繰上げ受給した場合:
減額率 = 0.4% × 60ヶ月 = 24%
月額 = 10万円 × (1 - 0.24) = 76,000円
年間で約29万円の差が一生続きます。
繰下げ受給とは?メリットとデメリット
繰下げ受給とは、65歳を過ぎても年金の受給を遅らせ、66歳から75歳の間で受け取りを開始する制度です。
繰下げ受給のメリット
- 大幅に増額される:1ヶ月遅らせるごとに0.7%ずつ増額。70歳まで待てば最大42%増、75歳まで待てば最大84%増になります
- 老後資金に余裕ができる:増額された年金は一生続くので、長生きするほどお得です
- 働きながらでも問題なし:65歳以降に働いて収入があっても、繰下げ待機中は年金が減額されることはありません
繰下げ受給のデメリット
- もらえるまでに時間がかかる:受給開始までにまとまった生活費が必要です
- 途中で亡くなると損になる:受給開始前に亡くなった場合、受け取れなかった年金は原則として戻ってきません
- 健康状態が大きく影響する:健康に自信がない方は、繰下げが必ずしも得策とは限りません
【具体例】
65歳から月10万円もらえる方が70歳まで繰下げ受給した場合:
増額率 = 0.7% × 60ヶ月 = 42%
月額 = 10万円 × (1 + 0.42) = 142,000円
年間で約50万円の差が一生続きます。
65歳から月10万円もらえる方が70歳まで繰下げ受給した場合:
増額率 = 0.7% × 60ヶ月 = 42%
月額 = 10万円 × (1 + 0.42) = 142,000円
年間で約50万円の差が一生続きます。
損益分岐点を徹底比較
「結局どっちが得なの?」という疑問に答えるのが損益分岐点です。これは、繰上げ・繰下げによる総受取額が通常の65歳受給と逆転する年齢のことです。
| 選択肢 | 月額(10万円基準) | 損益分岐点 | おすすめの方 |
|---|---|---|---|
| 60歳繰上げ | 76,000円 | 約76歳 | 健康に不安がある方、早く資金が必要な方 |
| 65歳受給(標準) | 100,000円 | — | 標準的な選択 |
| 70歳繰下げ | 142,000円 | 約81歳 | 健康に自信がある方、長生きの家系の方 |
| 75歳繰下げ | 184,000円 | 約88歳 | 非常に健康で長生きが見込める方 |
ポイント
日本人の平均寿命は男性約81歳、女性約87歳です。平均的な寿命を考えると、繰下げ受給の方がお得になる可能性が高いと言えます。ただし、ご自身の健康状態や家系を考慮して判断しましょう。
日本人の平均寿命は男性約81歳、女性約87歳です。平均的な寿命を考えると、繰下げ受給の方がお得になる可能性が高いと言えます。ただし、ご自身の健康状態や家系を考慮して判断しましょう。
こんな人は繰上げがおすすめ
- 持病があり、長生きできるか不安な方
- 退職後の生活費のあてがない方
- 子どもや親の介護でお金が必要な方
- 「もらえるうちにもらいたい」と考えている方
こんな人は繰下げがおすすめ
- 健康に自信があり、長生きしそうな方
- 65歳以降も働く予定がある方
- 貯蓄があり、すぐに年金がなくても生活できる方
- 少しでも多く年金をもらって、ゆとりある老後を送りたい方
まとめ
- 繰上げ受給は早くもらえるが一生減額される
- 繰下げ受給は待てば待つほど増額される
- 損益分岐点は繰上げが約76歳、繰下げが約81歳
- 平均寿命を考えると繰下げがお得なケースが多い
- 最終的には自分の健康状態と生活設計で決めましょう
年金の受給開始時期は一度決めると変更できません。わからないことがあれば、年金事務所や社会保険労務士に相談することをおすすめします。